今日のテーマは「腰椎分離症」
この症状、稀というほどではないけれど、よく起こるほどでもないので知っている人はそんなにいないかもしれません。
さて、どんな症状なのかというと腰椎と呼ばれる骨の椎弓関節突起部分に起こる疲労骨折です。
椎弓の部分に繰り返しの力が加わることで発生します。
例えばスポーツなどで腰に伸展や回旋ストレスがかかることで生じやすいと言われていますね。よく聞くのが、野球とかバレーボールでしょうか。ボールを打つ際の腰の捻りとか、スパイクを打つときの腰の反りなどが繰り返されると起こりやすいわけです。以上のことから成長期のスポーツ選手に多発しやすいと言われています。
疲労した骨の治療をせず放置していると不安定性が増し、分離が悪化してすべり症とよばれる病態に移行してしまいます。なので分離症と診断された場合はすぐに治療を開始しなければいけません。
※治療については後述
診断はレントゲンで行われます。レントゲンで分かるのは骨がズレていること。
分離の程度などから治療方針が決まります。
また、先述したとおり骨折なので、骨折特有の症状がみられることもあります。
腰を後ろに反ると痛みが強くなるので、その症状がある場合は専門機関受診の際に伝えてみると良いでしょう。
基本的な症状は、腰から臀部・太もも後ろの痛みです。痺れといった神経症状がみられることもあります。
治療は症状の経過で変わります。初期ならば癒合するまでスポーツ禁止で安静が基本です。無理しない範囲でストレッチを行い、筋肉の柔軟性を維持することも大事です。
症状が悪化していた場合は「分離を治す」ことが望めない場合もあります。その場合は、痛みをコントロールするために湿布やブロック注射を行うことが多いようです。
症状によっては手術療法も適応になりますので、分離症についてはとにかく早めに対応することが肝要となります。
学生でスポーツをしていて腰が痛い、スポーツ中や直後が痛み強い、そんな場合は医療機関の受診も視野に入れるように心がけましょう!